[NA]designアルミ加工微細加工社内のこと
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素数
投稿日:2020年6月25日
「素数」ってご存じですか? 素数とは、 1より大きい整数で、1と自分自身でしか割り切れない数 のことを言います。 2.3.5.7.11.13.17.19.23.29.31.37.41.43.47.53.59.61.67.71.73.79.83.89.97……… そんな素数の定規を作っちゃいました。 もちろん弊社の製品となりますので、アルミ削り出しで! 不便です!実用性が・・・ 1cmを測りたいときは2.3のところで、4cmを測りたいときは2×2回とか7.11のところで、みたいに 考えながら使用する必要がありますね。 ターゲットは「数学好きの少しお金と時間に余裕のあるダンディーな紳士」 と、これまた尖ったところを狙っています。(汗) この他、円周率やフィボナッチ数列。もっと単純に奇数・偶数とか7の倍数とか「数学シリーズ」をラインナップしたいと思ってます。 そして腕時計。 こちらは腕時計のゼベルをモチーフにしたものです。ROLEX GMTマスターテイスト。 なかなかこれまでになかったデザインの定規。 このほかにクロノグラフテイストやTAG HEUERやG-SHOCKなんかをモチーフにしたら面白いものができるかもしれません。 腕時計は趣味性が高く愛好家も多いので楽しいかも? 早く発売したいですね!
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メイン設備
投稿日:2021年5月12日
弊社のメイン設備の紹介です。 オークマMB-56VA 立型のマシニングセンターです。 細かい仕様やオプションにもよりますが、おおよそ1500~2000万円位します。 Y軸ストローク560mm。X軸ストローク1050mmで中型機の部類に入ります。 主軸は15000min-1でアルミの高速・高精度加工に特化した仕様になっています。 ツーリングは2面拘束の高剛性仕様ですので、鉄やステンレス等も十分加工可能です。 切削加工で求められるのは精度です。 機械は鉄の固まりでできていて温度変化により熱膨張します。 これが機械の姿勢を狂わせ製品の精度に影響するわけですが、 このマシニングセンターの特徴はサーモフレンドリーという機能が備わっていて、 温度変化による機械の姿勢変化のデータをすでに持っていて、温度変化に合わせて寸法補正 を自動でしてくれます。 10度以内の気温変化であれば精度にほとんど影響が出ません。 機械は0.001mm(1μm)単位で動いています。 弊社では毎日0.01mm単位の寸法コントロールをしています。 3台の同型機が設備されていて連日フル稼働しています。 テーブル上にはマシンバイスが設置されていて長尺物や大きいサイズのワークも加工が可能です。 こちらの機械にはNC円テーブルが設置されていて同時4軸加工も可能です。 主に丸物の側面加工や丸材からの多面加工時に活躍します。 32本の切削工具を取り付けることができます。 社内にはこの3台と、大型・小型のマシニングセンターを設備し、加工内容やサイズ・数量・精度等、 使い分けています。
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デザインは無限大
投稿日:2020年7月7日
従業員が新しい名刺入れを作ってくれました! なんと!私の顔のイラストが彫り込まれているじゃあ~あーりませんか! なかなかの高品質で素敵です。 こちらは電子基板を基にデザインしたものだそうです。 ムムム!男心をくすぐられるじゃ、あ~りませんか! これはCAD/CAMの新機能を使って、取り込んだ画像を線データにモディファイしたものだそうです。 画像ではぼけてしまっていますが「NA」designのロゴも切削加工で、細かいエッジもしっかりと出ていてレーザー刻印並みです。 こういった新しい機能をすぐに自分のものにしてしまうのは凄いですね。 そして楽しんでる。 この手法なら、画像があれば何でも新しいデザインになる! 無限大だ! どんどん広げていこーー!
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ワンオフパーツ製作
投稿日:2021年6月30日
最近問い合わせが急増しているのが、個人のお客様からのパーツ製作です。 弊社のWEB SITEにはワンオフパーツ製作いたします!とPRもしているわけですが、 特に車・バイクのレストアに使用するパーツ製作の相談が多いです。 また自転車のパーツや個人で製作している装置や、便利グッズの試作等の相談も多いです。 最近ではフリーのCADを自分で勉強して使いこなし、3Dデータを送付していただけるお客様もいます。 ひとり電機メーカーやガレージメーカーなんて言葉も最近よく耳にしますよね。 基本的に一番多いのは部品を送るのでこれと同じものを作ってほしい。です。 先ずは画像等を送っていただき、弊社で製作ができそうな形状・大きさであるか判断します。 原型となるパーツを送っていただいたら見積もりをして、価格や納期について納得していただいたら製作を開始します。 原型となるパーツの採寸。(形状によっては3次元測定器等も使用します) 3D CADによる3Dデータの作成。 2D図の作成。 ここでお客様に再度ご確認いただき、材料手配、加工、表面処理と進めていきます。 特に問題となるのはやはりコストです。 自動車やバイクのような量産品は例えば上記の様なパーツで、純正品が購入できるとすると数千円で購入できると思います。 しかし、これを1個だけ、上記の工程を経て製作すると10~20万円の費用が掛かります。 高いです! そして弊社としても特に大きな利益が出る仕事にはなりません。 絶版品。 売ってない。買えない。でもどうしても必要! 納入させていただいたお客様からはいつも嬉しい感謝の言葉をいただけます。 先ずは必死になって探してください。市場にあればそちらの方が絶対安いです。 どうしても無ければ、一度ご相談ください。
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樹脂加工
投稿日:2020年7月15日
へぇ~~~、ナラハラさんて樹脂もできるんだ! と、よく言われます。 弊社はアルミの精密加工のイメージが強いと思いますが、樹脂加工も得意です。 紙ベークライトナチュラル 絶縁性に優れ、耐摩耗性も高いですが、素材は積層材のような感じで欠けたり割れたりするので エンドミルの入れ方や切削量等、加工工程に工夫が必要です。 MCナイロン 機械的強度が強く耐久性も高いです。 非常に粘っこいので加工後のバリ取り等仕上げ作業に手間がかかります。 ジュラコン デルリンとも呼ばれますね。切削性がよく加工しやすい材料で弊社では加工頻度が高いです。 ポリプロピレン ビニール袋の固まりです。流通量が多く安価で、特に耐薬品性が高く、弊社では分析装置関係の部品に多く使います。 CFRP(炭素繊維強化プラスチック) 炭素繊維で編んだ布状のシートを重ねて樹脂で固めた複合素材です。 軽量化の切り札!といわれる注目素材で、航空機や自動車・バイク・自転車・釣り竿・ゴルフシャフト・・・と軽くて強度が必要な用途に使われます。 まだまだ高価で流通量は少ないですね。また炭素繊維1本1本はとても固いので、刃物への影響が大きいのと、織った布が折り重なっているのでむしれや毛羽立ち等 加工方法も難しいですね。 こちらはダイフロン(白)とサンフロン(灰)。 こちらはフッ素系樹脂で耐薬品性や潤滑性に優れています。 ダイフロンは寸法安定性も良く変形や年経時変化が少ない。逆にサンフロンは熱膨張率が高く、手で持っているだけで0.02mm位すぐに寸法変動してしまいます。 なかなか高価で不良にするとダメージ大きいです(汗) 一般に流通している樹脂であればほとんど入手可能で1個から精密加工致します。 樹脂の難しいところは寸法変動が大きいこと。 金属の切削加工では一般的に0.01mmの寸法コントロールが可能ですが、樹脂は加工後に反ったり、歪んだり、膨張、縮小 することも多く寸法管理が難しいですね。 樹脂は本当に沢山の種類があって、用途や特徴も様々なのでとても面白い材料です。
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ドリームコンテスト
投稿日:2022年1月18日
第15回切削加工ドリームコンテスト2020 昨年のコンテストで見事、アイデア賞をいただきました。 その冊子が出来上がり手元に届いたんです。 今回の切削加工品はジェネレーティブデザインで設計されたパーツを削り出したものです。 こうやって冊子に掲載されると価値が上がりますね。 加工技術やデザイン性だけではなく、切削工程の工夫も大きく評価されました。 また機会があれば挑戦したいですね。
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ロボドリル
投稿日:2020年7月15日
おそらく世界で一番売れているマシニングセンター FANUC ROBODRILL 弊社にも1台設備しております。 加工範囲は小さく、精度もそこそこ、剛性もそこそこ、ですが、使いやすく、壊れにくく、省スペースで、安くて(と言っても700万円)大活躍しています。 AppleのiPhoneやipadの筐体は中国でこれと同じ機械で削られているそうで、委託先のFOXCONにはこの機械が24万台!! あると言われています。 さて、どうしてiPhoneのような超量産品をコストのかかる切削加工で行っているのでしょうか? 普通の考えならダイキャストや射出成型といった金型を使った加工方法の方が向いているのでは?と考えます。 これだけの超量産品になると金型も数百・数千単位用意し並列生産が必要になることでしょう。 モデルチェンジサイクルが早い昨今、または不具合等で急遽設計変更が必要になった際、沢山の金型を修正・新規製造するとなると 費用と時間(特に時間は貴重!)はそれなりにかかることになりますね。 切削加工であれば金型が要らないので、1台のパソコンでプログラムを変更し一斉に機械へ転送すれば瞬時に変更が可能になる。 そういうことらしいです。 ロボドリルが24万台並んでいるところを見てみたいものですね。
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工場見学
投稿日:2022年1月20日
今年も八王子市立ひよどり山中学校1年生の生徒さんが工場見学にやってきました。 中学校1年生に弊社の事業内容を伝える。 これはなかなか難しいんです。 0.01mmの世界は学生時代には必要ないため、髪の毛の径をマイクロメーターで測って感じてもらいます。 あなたの髪の毛の太さは0.063mmだよ、って。 実際学生さんが工場見学に来ても売り上げに変化はありません。 そうなると仕事的には無駄な時間になってしまいすね。 でも、いろいろな人が工場に出入りすると新しい空気に換気され、フレッシュな風が吹く。 すると、新しい思考が生まれたり、新たなスキルが身についたりするので不思議です。 とっても貴重な時間ですね。 数日後こんな手紙が届きました。 皆、字が綺麗ですね。 どうもありがとう。
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チェッカープレート
投稿日:2020年7月15日
見たことありますよね。 というか、踏んだことありますよね。 縞板、チェッカープレートとも呼ばれるすべり止めの突起模様がついた素材です。 よく階段の踏み板などに使われますね。 そんな縞板模様を贅沢に削っちゃいました!(仕事が暇なもので・・・) 本物はプレス?鍛造?品ですが、きっちり削ってあるのでとてもシャープでカッコイイ! 凹は細いボールエンドミル、凸はフェイスカッターで仕上げています。 これは製品化するしかありません!!
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キズ
投稿日:2022年2月22日
こちらはよく使う高精度アルミプレートです。 高精度アルミプレートはこのようにビニールシートが貼ってあります。 アルミは柔らかいのですぐに傷がついてしまいます。 キズの予防と、アルミも種類がいろいろあるので判別目的でこのようなビニールが貼ってあります。 私たちは精密部品を作っているので、どんな高額な加工品でも少しの傷で価値がなくなってしまいます。 何かをぶつけたり、製品自体を落としたりしたらほぼ不良品になってしまうので取り扱いにも神経を尖らせます。 更に製品を削ると切粉が出ます。 その切粉で製品に傷がついてしまうこともよくあるトラブルです。 そんなトラブルを回避するためにビニールシートを張ったまま加工します。 加工中はこんな感じですね。 これでも切削条件(回転数と送り)に問題があると刃物に切粉が絡まりビニールを破って傷がつくこともあります。 製品を早く削る切削条件も重要ですが、切粉で傷をつけない切削条件もノウハウの一つです。 中には傷をつけない目的で加工工程を増やしたり工夫することもあります。 いつも隣り合わせの傷。 仲良く付き合っていきましょう。